患者さんにとって大切なことは何だろう

先日遠方からわざわざ来院された患者さんがいます。

主訴は「胸に直径1.5センチ位の堅いしこりができ、その周りも直径3センチ位の大きさに圧痛があり、マンモ、CT、MRI等では異常なし。癌の反応もなく、転移もない。医師には即手術して摘出と言われているけれど、どうしていいのか迷っている。」ということでした。

私は医師ではありませんので、そういう事を診断する資格はありません。
しかし、何だかわからないから取り除いてしまうというのがなんとも腑に落ちないのです。
女性にとって胸の手術をするということは精神的にもとても辛い事です。
まして一度取り除いたものは戻らないわけで、取り除いた後の不都合を考えると「何だかわからないけれど、変な物が有るから取ってしまわなければ。」と簡単に割り切れるものではありません。

知り合いの医師に聞いたら、「たとえ断定できるものが無くても、怪しいと思われるものはまず取り去って、取り去ったものを調べ、なんでもなければ良かったね。と言う形が普通で当たり前のことだ。」と言われた。

私としては兎に角訳も分からず乳房を取られてしまうという事に疑問を感じて取りあえず治療をしてみることにしました。
そうすると堅いしこりの周りの痛みが消え、しこりも少し小さくなったのです。
もしかして、もう少し治療したらこのしこりが消えてくれるかもという一縷の望みを託してもう一度治療にきていただくことにしました。
ご本人も、納得して手術を少し延ばしていただくとのことでしたが、私の心は複雑です。

果たして私の判断は良かったのか。
綺麗にしこりをとってあげることができるのか。
しこりが取れたらそれでいいのか。
もうベストを尽くすしかありません。
大変な判断でした。

杉並区久我山 松本整体 久保田昇子

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