「姿勢について」

私たちの小さい頃は、よく親に「姿勢が悪い。」とか「姿勢をきちんとしなさい。」などとしかられたものです。私の小学校の先生は、おじいさん先生で(子供の目から見たら、かなりのお年寄りに見えましたが、今思うと55歳くらいだったかもしれません。)、軍隊に行った方だったので、姿勢には特に厳しくて、姿勢の悪い生徒の背中に物差しをいれたりしていました。子供の頃は何故姿勢が悪いのがいけないのかなんてことは考えず、叱られるのが嫌で、ただひたすら姿勢に気をつけたものです。多分先生も何故姿勢が悪いのがいけないのかは、医学的な意味はご存じなかったと思います。むしろ見た目がだらしないとか気持ちがだらけているとか言う理由からだったと思います。

しかし、今、こんなに一生懸命子供の姿勢を注意してくれる人がいるでしょうか。
先生はもちろん、親でさえ、わが子に姿勢を注意する親は少ないのではないでしょうか。
その証拠に若い人達の姿勢の悪さが最近はとても目立ちます。若いのに、はつらつとしていないのです。かったるそうに、背中を丸めて、てれてれと歩く姿は、もうすでに人生に疲れきっているようで、背中をたたいて「シャンとしなさい。」と言いたくなります。

では何故姿勢は良くないといけないのでしょうか。
それは、背骨を曲げたり、体を歪めてしまうからです。
先ず、立っている姿を考えましょう。まっすぐ立てますか? お尻が落ちていませんか?
背中を丸くしていませんか? 片側に足に体重を乗せていませんか?
次に座っている姿はどうでしょう。いすに浅く腰掛けて、腰から背中にかけて、大きなカーブを作っていませんか? 電車の中で、浅く腰掛けて、足を前のほうにデーンと出している若者を良く見かけます。これは他の人の迷惑になるばかりでなく、本人もとっても損をしているのです。何故なら、自分で腰痛製造機になっているからです。
足組は、女性に多いですね。座っている姿を美しく見せたいのは解りますが、これも自分で病気のデパートになろうとしているのです。足を組まないと膝がくっつかなくて足が開いてしまうと言う理由もあります。しかし、椅子にふかく腰掛けると、以外に膝は開かないものです。先程の若者と同じで、浅く腰掛けて、腰を丸くした姿勢のほうが、膝が開きやすいのです。そのほかにも、机に片肘をつく癖のある人、机で仕事をするのに、物があって体を傾けている人、コンピューターのおいてある場所が横だったりして、いつも体をねじったり、斜めにしたりして仕事をしている人。

これらは全部自分で自分の体を悪くしているのです。
腰痛が出たり、膝が痛くなったり、冷え性になったり、長い時間同じ姿勢をしているのが辛かったり、集中力が無くなったり、肩こりが出たり、意欲が無くなったり、また内蔵の機能が衰えたり、頭痛が出たり、いろいろな病気が出やすい体を自分で作っているのです。
元気で、自分のやりたいことが思うようにできる体でいられるために、病気製造機になるのはやめましょう。

でも正直な事を言いますと、わたしがいくらこういう姿勢はいけませんよといっても、いつも姿勢を悪くしている人は、いい姿勢をとろうと努力しても、はっきり言って無理です。
それはもう体が、悪い姿勢の状態が一番居心地のいい状態に変ってしまっているからです。
本人が努力しようとしても、いい姿勢をとる事が苦痛な状態になってしまっているからです。
本当にお気の毒ですが、すでにそういう状態を作ってしまった人は、治療をしましょう。
体の歪みをとり、背骨の曲がりを修正し、筋肉の状態を良くすると、上記に列挙したような姿勢をとりたくなくなります。
そして、女性は姿勢美人に、男性はかっこよく、見違えるようになります。
さらに体調も良くなり、仕事にも意欲が出て、遊びに行く元気も出ます。

ここでもう一つ、もしこのホームページを見ているのがお母さんだったら、お子さんの姿勢を是非チェックしてみてください。
また、落ち着きの無いお子さん。集中力の無いお子さん。冷え性のお子さん。生理不順のお子さん。疲れやすいお子さん。怒りっぽいお子さん。こういうお子さんは案外姿勢がわるかったり、体に歪みがあったりしているかもしれません。
忘れてはいけないのは、子供にだって肩こりはあります。
赤ちゃんを育てているお母さんも決して油断してはいけません。歪みは赤ちゃんのときからあります。いつも同じ方向に顔を向けて寝ている赤ちゃん。喘息気味の赤ちゃん。赤ちゃんでも手当てはできます。お母さんの力で赤ちゃんを健康に育てましょう。

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