「アメリカンフットボールの選手」

先日アメリカンフットボールの選手が右膝の外側側副靭帯の一部断裂で来院しました。
流石に怪我の多いスポーツだけあって、治療が慣れているのか、初期の手当てが正しく行われていたため、回復も早く、怪我をして一週間で、ほぼ歩ける状態になっていました。
しかしまだ足を曲げることができませんでした。
でも監督に明日までに何とかして来いと言われ、たまたま私の娘(整形外科医)にその事を話したら、「私のお母さんの所にすぐ行きなさい。」と言われ、予約の電話をしたようです。
娘からおよその様子は聞いていたのですが、スポーツ選手には、筋肉がガチガチの人が割合多いので、果たして一回であの激しいスポーツができるほどに回復できるかどうか心配でした。

幸いその方は筋肉の質がよく、思ったより順調に筋肉が柔らかくなり、
一回の治療で試合ができる状態になりほっとしました。
こんなふうに、「明日までに何とかしてください。」と言われることは結構あります。
そんな時、心の中では「そんなこと言っても、あなたの筋肉の状態では無理かもしれないのに。」と思っても、何とかするしかないので「やれるだけやってみますね。」と答えます。
しかしそんな状態の人を良い結果にしてあげられ、無事試合ができる状態にしてあげられたたときの喜びは本当に嬉しいものです。

しかし時々、「治すのはあたりまえ。」みたいに思っている患者さんがいて、神経を使って一生懸命施術しても「試合に出れそうです。」でもなく、「いいみたいです。」でもなく、こちらから「どうですか?」と聞かれてはじめて「あ、いいみたいです。」と軽く言われると、心の中では「すごい大変な思いをしてここまでにしてあげられたのに、当たり前にしか思われないのだなぁ。」と寂しくなります。
お金をいただいて施術するのですからよくするのが当たり前ではありますが、患者さんに喜んでいただくと、こちらも本当に嬉しくなり、「この仕事をして良かった。」と思えるのです。逆に思うような結果が出なかった時は、自分の力の無さが悔しいし、患者さんに申し訳ないなぁと思います。

〒168-0082
東京都杉並区久我山5-7-9-102
京王井の頭線「久我山駅」より徒歩2分

03-3332-5725

予約制のため、必ずお電話にて
事前のご予約をお願いいたします。
休診日:月曜午後・水曜・木曜・日曜・祝祭日