「ニートについて」

最近「ニート」という言葉をよく聞きます。
職に就かず家でブラブラしている若者のことらしいのですが、この「ニート」という言葉の中に「働かずにブラブラしていて、しょうがない奴だ。」みたいな気持ちがふくまれているような気がして、とても悲しくなります。
もちろん「何していいかわからないから。」なんて「もう大人なんだから、そんなこと言う時期ではないでしょ。そんな悩みはもっと前にしてよ。」といいたくなるような人もいます。

しかし、これはあくまで私の推測ですが、おそらく「ニート」と呼ばれている若者の中に「本当は働きたい。親のすねかじって肩身の狭い思いしているのはいやだ。」と思っている人がいっぱいいるのではないかと思うのです。

「もしそうなら、さっさと仕事を見つけて働けばいいのに。」と思う人がほとんどですよね。しかしわたしは世間で「ニート」といわれている人達が「実際に働きたくても働けない。」という状態なのではないかと思うのです。健康な人には「働きたくても働けない体の状態。」って全く理解できないでしょう。いい若者が、いかにも健康そうで、実際病院で色々検査してもどこも異常ない若者がどうしてぶらぶらしているのか、世間の人には理解できないと思います。

その皆に理解してもらえない、そればかりか親にさえ理解してもらえない若者たちの苦しみが解りますか?

私が施術した、いわゆる「ニート」とよばれる立場の若者たちには、色々共通した体の不調が見られました。

・ 人の大勢いる所にいかれない。
・ 人と話ができない。
・ 音がすごく気になる。(電車の中の女学生のきゃぴきゃぴした声がイライラする。)
・ 電車に乗れない。
・ 何かに集中できない。
・ 何かしたいという気持ちが起こらない。
・ 食欲がない。食べるとすぐ下痢になったり、吐き気がする。
・ のどに張り感や詰まったような感じがあってすっきりしない。
・ なかなか眠れないので、寝る時間が遅くその結果朝起きれない(夜昼逆転)。
・ うつ状態のような感じがある。
・ 体が冷える。
等いろいろな症状が重なっている人が多いのです。全部ある人もいます。

残念なことに、これらの症状を訴えても、親は最初は心配して病院で検査してもらえとか言ってくれます。しかし検査に異常がなかったり、何時までもそんな症状が続いたりすると気のせいにされたり、運動不足だと言われたり、気分転換にでかけてみたらと言われたり、そのうち怠け者にされたり、働きたくないからそんなことを言っているんだろうといわれたりします。

しかし絶対確実に彼らの訴えは嘘でも、怠ける口実でもありません。本当にこれらの症状を抱えて悩んでいるのです。親も同じ位の歳のよその子が生き生きと働いているのに、自分の子供が毎日家にいてぶらぶらしていたら、最初は心配しても、だんだんいらいらしてくるでしょう。言い争いが絶えなかったり、お互いに傷口に触れないように見て見ぬふりをして生活しているお宅もあるのではないでしょうか。これは親も子も辛いですね。何時出られるかわからないトンネルの中でお互いにどうしたらいいか解らず、ただひたすら光が射すのを待っている状態ですね。

ここで光を見つけだせる人ってどういう人だか解りますか?
そうです。当たり前のことですが解決方法を見つけられた人です。この解決方法をみつけられる人とはどういう人でしょう。あきらめずになんとかしたいと模索し、頑張り続ける人です。

わたしの所にくる若者は、ほとんど自分の力でなんとかならないかとインターネットを調べ、試してみようと自分で決めて予約してきます。なんとかしたいという意欲が治る力の源になり、やがてトンネルの中に光を見つけられるのです。

わたしがここで言いたいことは、「うちにきたら治してあげますよ。」なんてことではありません。どこでもいいのです。信頼できて、この先生なら任せられるという先生を見つけて、「必ずなんとかなる。」あきらめない心を持ち続けることです。こういう症状は一週間や二週間ですっきりというわけにはいきません。薄い皮を剥がす様に、少しずつ、一つずつ解決していくしかありません。
もう一度いいます。
「一番大切なのは、なんとかしたいという希望をもちつづけてあきらめないことです。」

私は「ニート」といわれている、本当は夢や希望がそして輝く未来があるはずの若者たちが一日も早くトンネルから抜け出し、自分の夢に向かって羽ばたける日が来ることを心から願っています。

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