「口が痛くて開かない」

先日患者さんから、「今日、どこか空きが無いですか?」と言う電話がありました。丁度夕方に空いている時間があったので、そこに予約をお入れしました。ところが予約時間より一時間も早くおいでになったので、予約をお間違えかと思い「確か、6時からのご予約でしたよねぇ。」と言った所、「もう痛くてどうしようもないので、家にいるより早く行って待っている方が気持ちが楽だから早く来ました。」との事。

その方の顔を見ると、顎が左に曲がってしまっていました。顎がじっとしていても痛く、つばを飲み込むのも痛いとのことです。

顎関節を触診してみると右がぷくんとでています。顎関節の側方亜脱臼みたいな感じでした。

顔も顎が左に歪んでしまっていました。 私は柔道整復師ですが、このような症状は初めてです。

果たして何処まで治してあげる事ができるのか心配でした。でもわたしを頼りにしていらした以上、何とかしてあげたいと思います。

先ず、何故こうなったのかお聞きした所、お昼を食べる前はなんとも無かったが、お昼を食べてしばらくしたら痛くなったとのことです。何か硬いものでも食べたのかなと思ったのですが、おすしを食べたとのことで、全然原因がわからないとおっしゃるのです。普通おすしを食べたくらいでこんなふうになるなんて考えられないのですが、痛いのは事実です。取り合えず治療をしないといけません。

そこで筋肉の状態がどんな風になっているのか圧痛で調べてみました。私達はレントゲンを撮る事ができませんから、レントゲンを撮らないでどんな状態かを推測する必要が有るからです。

右の顎関節周辺の筋肉に激しい圧痛が見られました。と同時に首の筋肉もかなり硬くなっています。

こういう状態がわかれば、何をしてあげたらいいのか想像がつきます。 首、肩の筋肉を柔らかくして顎関節を引っ張り出している筋肉をゆるめてあげれば関節は少しずつ正常な状態に戻っていくはずです。直接1番痛い顎関節やその周辺を無理して治療しなくても、周りの環境が整えば大丈夫になるはずです。

こういう硬さを、指だけでマッサージしても痛いだけで良い結果は出ません。 私の場合は低周波を使い、気になる筋肉を丁寧にほぐします。そして、低周波で取りきれない硬い筋肉は、他動運動で柔らかくします。

私にとって、こういう症状は初めての経験でしたが、理論が出来ていれば何をするべきかが自然に理解できるものです。

幸い、この方は2回の治療で普段の生活に戻れました。 自立整体調整法を理論付けし、治療法を考え出した父に感謝です。

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