「仙骨とコツ骨盤内臓器の関係について」

生理痛、生理不順、夜尿症、無菌性膀胱炎
今回は仙骨とコツ骨盤内臓器の関係についてお話したいと思います。
仙骨の歪みは骨盤内臓器や生殖器に対して大きな影響を与えます。
例えば、生理痛、生理不順、夜尿症、無菌性膀胱炎などです。
今回は仙骨の事情と、これら骨盤内臓器、生殖器との関係を説明しておきます。以下は私の父の著書「こりと痛みと背骨の曲がり」に書かれているものから、抜粋してみます。
「脊柱(皆さんが言う背骨)については、頚椎から腰椎まで、俗に言うずれるとか、曲がるということが問題にされています。
しかし仙骨がゆがむことは、あまりいままで問題にされていませんでした。
その理由は多分、次のような事情によるものだと思います。

腰椎から上部の脊柱は、それぞれの椎骨が関節して積み重なった状態で(達磨落しの達磨のような状態)その中に形成される脊柱管の中を脊髄が通っています。
しかし仙骨は構造的に五椎の椎骨が結合して一塊の骨になっています。(お尻の真ん中の硬い部分です。)
つまり上部の脊柱のように関節でつながっている構造ではないので、旋曲というような問題はないと考えられています。

まして、神経の出てくる仙骨孔という穴は、一塊の骨に空いている穴なので、背骨には生じる、上の関節と下の関節の曲がりによって神経の出口である椎間孔が狭窄してしまうという問題は、ありえないと考えられています。
しかし現実には、仙骨部で神経が圧迫障害を受けていなければ生じるはずが無い問題が見られるのです。

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そこで仙骨を調べてみると、やはりありました。つまりゆがみです。

上部の椎骨に後方へ突出している棘突起があるように、仙骨部にもその遺残として正中仙骨稜という突出した部分があってそれを指先で注意深く調べてみると、図のような曲がりがあるし、さらにその左右にある仙骨孔の位置を指先で押し比べてみると、曲がりの状態によって、その片方の仙骨孔に明らかな圧痛があります。
つまり神経の圧痛です。
そして、正中仙骨稜の状態をまっすぐにする、つまり仙骨の歪みを正常に戻すと、仙骨孔での神経の圧迫は消えるし、これらの神経の支配領域である臀部や足の筋肉の痛みも解消します。そして、仙骨から出てくる末梢神経も、やはり交感神経節とは交通枝によって連絡されていて、その交感神経節からの自律神経は、骨盤内臓神経を形成し、骨盤内の臓器と生殖器を支配しています。
したがって仙骨にゆがみがあると、骨盤内臓器や生殖器にも、組織の障害が生じます。

この神経節からの自律神経には、副交感神経性の自律神経があるとされています。
五つの椎骨が一つになってしまった形の仙骨の正中仙骨稜に、曲がりが出るのがとても不思議なのですが、実際に注意深く調べると、確かに曲がりが出ている人がいますし、仙骨孔に圧痛もあるのです。
そしてさらに不思議なのは、正中仙骨稜の曲がりは改善されますし、その結果圧痛も減るのです。「人の体って本当に不思議です。」

以上が「こりと痛みと背骨の曲がり」からの抜粋ですが、この正中仙骨稜ばかりでなく、骨盤の歪みも生理痛や生理不順、夜尿症、無菌性膀胱炎に大きなかかわりを持ちます。
これらの歪みを改善することで、骨盤内蔵神経に支配されている骨盤内臓器や生殖器の機能が、正常に働きやすい環境を作ることができる、と考えられます。

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